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GSX-125

待ち望んだこの時

今回はエンジンの性格を決める“カムシャフト”
現在国内ではGSX125/150のカムシャフトは販売されていない。
今回は試作品のハイカムを提供して頂いたのでそちらを自分なりの視点で味わっていく。

実はブログ外でエンジンのつべこべを色々やってきた。ポート加工してみたりハイコンプにしてみたり。
勿論カムも。純正カムスプロケットを加工して動かせるようにして進角したり遅角したり出来るようにしたり。
結果、「変わらない」だった。微々たる変化はあったが・・・
2ストなら次はポート加工の段階。4ストはカムなので、もう根本的にバルブタイミング、リフト量を変えていく必要がある訳で
ハイカムが欲しくて堪らなかった。この時をどれだけ待っていただろうか。

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組むのが楽しみすぎてこんな雑な写真しかない。色んな物が写ってる背景は気にしないで下さい。
一見見た目は一緒に見える。当然全然違う訳だが、わかりやすい所で言うとハイカムの方はデコンプがついていない。
あとカム山が大きくて丸い(小並感)、よりカムを大きく開いてより長く開けるような形状になっている。
そして排気は進角、より早く開くようになっており、吸気側は遅角、遅く開くようになっている。
簡単に言うと高回転型という事だろう。
ちなみに私は2スト野郎。カムを見て性格が分かるタイプではないので適当である(笑)

特に問題もなく組みあがったのでエンジン始動。静か~。こんなに音が変わるものなんだろうか。
A/F(空燃比)は11くらい。低回転の効率が悪くなって濃くなってるのだろうか?暖気をしていく。
暖まってきて徐々に回転を上げていく。4000回転くらいでA/F16。うっす。
とりあえず死ぬほどセッティングが狂ってる。60℃まで暖気してオートチューンをかける。

レスポンス、悪っ。6000とかついてこない。ダメか~?とか思いながらレーシングを続けていく。
んー、なんかバン!バン!って感じじゃなくてブーン、ブーンって感じ。なんやねんとか思って全開にしたその時、電流が走った。
タコメーターが7000を超えたその時、それまでからは想像のできない猛烈な吸気音と共に凄まじい回転上昇をした。
これがハイカムか!?頭の中にはユーロビートが流れている。
前のカムが5500~9000回転にパワーバンドがあるとしたらこれは7000~始まってる感じだ。タコメーター終わりまでとんでもなく回っていく。
そしてここで電話が鳴る。内容は騒音。はい、すみません。調子に乗りました。冷静に吸気音やばすぎる。

乗りたくて仕方ないのでちょっとした直線へ向かう。言葉を選ばないでいいのなら低回転はゴミだ。使い物にならない。
7000以下は原付。NS1の方が進む。(言い過ぎ)でもきつい坂とか上らなそうなくらいだ。
でも7000からの音と加速感は初めて原付に乗ったあの日の少年の心という感じ。超楽しい。
街乗りの快適性を捨てるなら全然いいなという感じ。回す専用。

そしてセッティングを始める。もうね、やべえ。11000位までしか回っていかない感じのエンジンが13000のレブまで加速が止まらない。
15000とか回っちゃうんじゃないの?って感じ。セッティング取れてきたので理論馬力測定。
純正カム5°遅角セッティングより3馬力程上がった計算。もっと上がった気がするけど。

初めてのハイカムはかなりの効果があった。試作品なのに。
低回転の無さや上の回るだけな感じをもっと改善出来たらとんでもなく速そうだ。当店で販売予定なので是非口座からお金と喉から手を出してお待ちください。

熱中症

口が悪くなります。ごめんなさい。ホントここ最近クソみてぇに暑いな!!!全く!!!どうなってんだ!!!おじさんの若い頃はこんなに(((

連日ムカつく位の気温ですよね。ここ数年(?)は酷暑なりなんなり聞かなかった色んな言葉で暑さを表現していますよね。皆さんも外出する時、家に止めているバイクの横を早足で通り過ぎてそそくさと車に乗り込みエアコンをマックスにし、エアコンからエアコンに移動して暑さを凌いでますよね。わかります。こんな中バイクに乗って出かける様な奴はドMのバカですよね。本当に。

冗談はさておきバカである私はそんな夏真っ只中に中井インターサーキットの走行会にお邪魔して楽しんでたんですが・・・

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GSXのブレーキが熱中症になってしまいました(笑)
完全にペーパーロックなのかキャリパーが開くんだかしてしまってます。人間と違ってこんなになってもしばらく放置すると治りますが。

水温じゃねーのかよ!?って思いますよね。冷却系はボアアップ車両でありながらノーマルなのですが1回も100℃を超していません。あんなにちっこいラジエターなのに。NMAXとかグリファスとかのボア車もちっこいノーマルでよく冷えますよね。
昔NS1に乗っていた時に70ccくらいにボアアップしただけで水温問題に悩まされて大変だったのに・・・冷却ファンが台風クラスなんですかね?(笑) 効率問題なのか、技術の進化って本当に素晴らしいですね。

ちなみにタイヤもウォーマーなんか巻かないでコースインしても10分くらいでヌルヌル感というか熱ダレしてしまってもったいない感じでした。

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17インチってのもあるんでしょうが空気圧もシビアに調整して新しめな溝アリだったのでアブレーションとかはそこまで目立たなかったがとにかく食わなかった。

ブレーキに話戻しますが、ストレートのないようなコースなのもありコースインから5分くらいでタッチは悪化していき、10分15分で完全に握り切れてしまいました。
確かに普通のフルードで1回も変えてないかもしれないですが。色も綺麗だし夜走ることが多い分イケてしまってたのですが炎天下のサーキットでのハードブレーキには厳しいものがあったようです。

フルードを変えてみて解決する問題なのか・・・車だとフルードくらいでそんなに変わらないって聞いたことがあるしキャリパーを変えるしかないのか・・・はたまたディスクの肉厚を増すのか・・・社外あるんか!?
色んな事考えましたが今対向4POTとかのキャリパーってブレンボとかだけじゃなくて色んなメーカーがありますよね。
昔はビックネームだしやっぱりブレンボ以外あり得ない!なんて思ってましたが今は安価な類似品の精度もかなり上がってるのでコンマの領域を争わないならそこまで差はない、と思ってます。
シングルディスクだしキャリパー交換も以外に手の出しやすいカスタムなのかもしれませんね。費用対効果高そうだしかなり検討してます。ゴムホースですけどね(笑)4POT、入れたいな~

油漢のステップアッププレート

お久しぶりです。かなり投稿をサボっていました。
以前から楽なポジションだしコーナリング時に踏み込めるがどうしても擦ってしまってバンク角の限界が低くステップの高さに不満があったので純正ステップをバックステップに出来る物を導入した。

今回は当店でも取り扱っている油漢(ユカン/youkanworks)様製GSX-R/S共通のレーシングバックステッププレートキットを導入したのでそちらの紹介です。
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オレンジが印象のシンプルなパッケージ


内容は取扱説明書、プレート本体、シフトロッドエクステンション、アルミカラー、ボルト、ナット、ステー等となっている。取り付けにあたって用意するものは工具のみ特別な加工等なく完結する良心的な仕様。
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ジップロックの中が小分けになっていて個人的に感動した。

 

こちらが取扱説明書。写真付きで内容物や取り付けに関する要点などを細かく書いてあり不自由なく取り付けが出来た。
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ここまで丁寧な取説は珍しいんじゃないか!?って思ったけどよく考えてみたら新品でステップを買った事なんか殆ど無かった(笑)

取り付け比較

右側
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一目瞭然!!全然違う。勿論だが前傾も少ししているのでペダルの調整は必要。フルードのタンクやブレーキホース等も追加ステー、カラーで加工なくポン付け。ボルトオンってやつだ。

左側
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個人的にスムーズに走りたいならペダルの調整はかなり大切だと思う。以下同文。

芸術的な溶接のエクステンション。純正を活かして価格を抑えるという事なのだろうか。
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シフトロッド、なげ~(笑)こんだけ長さが変わると流石にシフトフィールが変わりそう。部品増えてる事だし。

 

見ての通り写真の画角が変わる程の変化である。早速跨ると、ステップを踵で踏んでしまった(笑)そのくらい後ろにオフセットされている。
気を取り直してしっかりと土踏まずで踏みなおし、座ってみるとかなり後ろに座りたくなった。そのくらい後ろになったイメージ。高さはそこまできつくもなく良い感じ。これなら純正みたいに擦らなそう。
純正が楽すぎるのがかなり大きいがやはりどこまでも乗れそうな快適性は失われたかもしれない。がNSR50等のスパルタンなバックステップとは違って慣れたら気にならない程度だと思われる。

さて走り出した。ブレーキは調整で違和感なく踏めた。シフトは誤差レベルだが気にしてみると純正よりは若干渋くなったのかな?という感じだった。自分はこれが気になるような繊細さは持ち合わせていない。
確かに純正よりは疲れるかもしれないがそのような繊細さは(以下略

そしてやっぱり攻めてみたくなりいつもの道へ。 感動した。思い通りのバンク角が確保できた。純正の時は中型ネイキッドで膝をするような露骨なフォームだったがこれは無理ないフォームで変に力まず滑らかに膝が擦れる。
昨今バックステップはチューンからドレスアップに寄って行ってどんどん高騰しているイメージがある中これが1万円ならとてつもなくいい買い物だと思った。

見た目もダサい訳ではないので派手なアルマイトがかかった様なバックステップでなくても良ければこれはおすすめ。ただ1つ、ポジションが固定なので全ての人にハマるという訳ではないのでそこだけは理解して頂きたい。
ちなみにこの車両がSという事もありハンドルが高く感じてしまって上半身の移動が難しくなり、結果ステップも踏めないイメージは感じた。
改善するとしたらやはりセパハン化しかないのだろうか。あとは後ろに座りたいのもあるのでタンクカバーが欲しいなと思い始めた。
もしSのバーハンのまま行くとしたら高さはそのままに前にオフセットしてバック度を少しなくしてみたい。少し楽になるかもしれない。
Rでの試乗をかなりしてみたいと思った。ライディングポジションって思ってるより大事なんだなと思った日でした。

GSX-R150 セルモーター不調、始動せず

GSX-R150でよくセルが回らない、バッテリーが上がるとの症状が出ているみたいです、当店のお客様も新車で購入して間もなく始動せず乗れない日々を過ごしたYさんがいます、ネットなどでも幾つとなくそのような症例が見受けられます、対処法として高性能バッテリーの交換などで対応しているみたいですが、新車なのになぜ、GSX-R125より大きなバッテリーが付いてはいるのに、謎です。修理の場合いろいろなアプローチがありまが、手間や部品代など総合して何が良いのか、お客様次第です、今回Yさんが選んだのは、ちょっと手間がかかりますが、費用面で選びました、スクーターのボアアップ車両では、日常的な対処法です。

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この前慣らしが終わったGSX-R150

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セルモーターとエンジンアース部にラインが追加されました

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バッテリーのプラス、マイナスにラインが追加されました

 バッテリーからセルモーターへ行く配線をもう一本追加し、マイナスの配線を追加しました、写真では茶色の配線です、わかりやすくしたのではなく、たまたま配線が余っていたのでこの色になりました、部品代0円です、本来黒色でつなぎたいところですが、そしてプラスの丸端子の所は赤の収縮を噛ませたいところです、配線の太さは2sqぐらいより太ければ十分です、バッテリィーのプラスからスターターマグネチックスイッチ(スターターリレー)そこからセルモーターのプラスへ、マイナスはバッテリーのマイナスからセル近くのM6ボルトのマイナスへ、この3本の配線を繋いで完了です、カウルを外さず出来ました、この作業はYさんが行ったので0円です、この様な症状で悩んでいる方は一度試してみてください、症状が緩和されると思います、万が一症状が変わらなくともアーシングをしたと思ってください、FIは電気大事ですから、一つの事例として紹介いたしました。

 

GSX-125 シリンダー交換

GSX-125のシリンダーのみの交換です。シリンダーの交換であれば、エンジンを下ろさなくとも交換できます。

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エンジン分解の折り返し地点です。

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ピストン装着。

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シリンダー装着、冷却水路は2か所です。

 

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カムタイミングを合わせます。

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バルブクリアランスを調整して終了です。

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分解前についていた状態のプラグです、かなりかぶった状態です、NGKの高級プラグなので、とりあえずそのまま装着、150ECUとインジェクターはさすがに濃いです、バルブ回りにもカーボンが付着しています。

 

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あのカブって顔色の悪かったプラグはどこえやら、新品のプラグのように変わりました、2~3km走行するとこんな状態になります、さすが世界のNGKですね、このままいきましょう。

 

 

GSX-125 クランク交換

GSX-125のクランク交換です、現在クランクの入荷待ちでお客様には待っていただいている状況です、入荷次第作業開始です。今回はその在庫最後の1本の交換風景です。

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左が125のクランク右が150のクランクです。

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左クランクケースにクランクを圧入してクランクのシム決定へと進みます、クランクのストロークが排気量の差になります、シリンダーは125と150は共通ですのでこの違いがエンジン性格を決定します。

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紙ガスケットは両サイドのパッキン2枚その他はテンショナーパッキンだけなので、パッキンはがしが楽です。

 

 

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TTMRCのガスケットの穴は2か所です、これで十分冷却水は循環します。

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カムタイミングはいたってシンプル1番をヘット面、2番から3番矢印まで15ピンです、次にバルブクリアランスの測定でエンジン作業終了です。

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完成エンジンを車体に載せていきます、シリンダーだけの交換であればエンジンは乗せた状態で作業が出来ます。

 

 

 
 
 

 

 

GSX-R125 TTMRC 177ccキット

GSX-R125 TTMRCで発売中の177ccキットの組付けです。

20231123231128.jpgクランクも交換なのでバラバラです、この後洗浄に入ります。
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だいぶ端折りましたが、慣らしのオートチューン終了です。

 

 

Trisity125 カスタム

GSX125のエンジン部品テストの為、エンジンを下ろして分解しているので、現在Tricity125を通勤に使用しています、Tricity125は一通りエンジンのテストが終わり、ノーマル部品を組み替えていますので快適に通勤に使用しています、そこで次なるカスタムのテストを始めました、”コーティング剤は有効かを検証する”です、車とかも高級車などで流行っています、二輪の大型量販店などでもコーティング施工を積極的に行っているようです、私のポジションとしては原付車両なので、自分でできるカスタムを目指しています、そこで原付のコーティングを考えました、一番気になるのが黒い樹脂部分、特に梨地部分の白チャケ感、何とかしたい、普通のワックスでは一雨で落ちてしまい、ドライヤーであぶってはまだらになるし、車などのコーティング剤は鉄ボディーの塗装面に対して良いのはわかるけど、施工を頼まなくてはならず高額になってしまいます。

そうした時にチェーンガレージの津村店長が進めてくれたのが今回試したコーティング剤です、ケミカルの類はあまり信用していないので、とにかくテストします、コーテイングしてから1か月、途中大雨有り、中国からの黄砂あり、大自然の花粉あり、この季節駐車場横のモミジが樹液を飛ばしてきます、駐車スペースは青空駐車なのでちょっと心配ではありましたが、コーティングしてから1か月後、私的には大満足です、これに気をよくして、色の部分もコーティングしてもらいました、マッド色なので大丈夫でしょうか、その状況を後日動画でアップしますのでご期待ください、因みにTricity125は2015年モデルの走行35000kmのちょっとくたびれた車両です。

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解りやすいように半分コーティングしました、白っぽくなるのは、原付の宿命かなと、思いながらのテストです。

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GSX-S125のシリンダーヘットです、ビックバルブに打ち換えました、左側がビックバルブ、右側がSTDです、今回組み立てているのは台湾でテストしていたもので、次の便あたりで在庫分が入荷の予定です、これも早めに組立て時ないと、やること盛りだくさんです。

 

 

GSX-S125カスタムその後の2

GSX-S125をカスタムして通勤時に楽しんでいますが、いよいよ次のカスタムに突入です。

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ビックバルブのセットです。

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ビックスロットルボディーです。

 

 そしてこれらのパーツをインストールするためエンジンを分解しました。

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62mmピストン仕様のノーマルエンジンです。

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今回分解した68mmピストン仕様エンジンです。

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68mmピストン仕様のシリンダーヘットです、かなり無茶な燃調の取り方をしている割に綺麗に焼けている印象です。

 これらのパーツ投入で17Tスプロケットの出番は有るのでしょうか、こうご期待。

 

 

GSX-S125カスタムその後

GSX-S125のエンジンをカスタムして楽しんでいますが、低回転域のぎくしゃくを取りたくて、やりすぎ承知で、手に入れました16Tフロントスプロケットです。

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428-16Tです、あまり流通していないみたいですが、チェーンは17Tはちょっと厳しそうですが、16Tならチェーン調整も出来ました、8000rpm以上はまだ回していませんが、明らかに4000rpmからのトルク感と車速の伸びが気持ちいいです、このトルク感は15Tでは出ていませんでした、ツーリングにはこちらの方が楽かもしれません、明日は今までの気持ちの良い7500rpmからのカムに乗っていくパワー感がどの様に変化するかをテストしてみます、因みに6速ー5000rpmー60Km/hでした(やや上り勾配)4000rpmあたりからのトルクフルなフィール感のまま5000rpmは気持ちいいです、まだまだ続くカスタムです、17Tはすでに手配済み‼